2019/01/14

ご来場ありがとうございました

昨日開催された港北シンフォニーコンサート 第63回定期演奏会には、凡そ1000名のお客様にご来場いただきました。団員一同、深く感謝申し上げます。ありがとうございました。

15年ぶり2度目のブルックナーを演奏するに先立ち、ブルックナーオタクを自称する指揮者の冨平先生が自らステージに立ち、曲目解説をしていただくと言う異例な展開でした。

M003

その解説も、「嫌いな作曲家断トツ1位のブルックナーの音楽は、長い、メロディーに乏しい、脈略がない・・・」とユーモアたっぷりの内容で、アンケートでも大好評でした。

演奏の内容も、練習やリハーサルを通じて一番出来の良いものを本番でお届けできたかのではないかと思います。

さて区民響は、今月末より5月26日の第64回定期演奏会に向けて練習を開始します。指揮者に田部井 剛先生をお迎えして、チャイコフスキー交響曲第5番他を演奏します
今後とも港北区民交響楽団を宜しくお願い申し上げます。

2019/01/12

ブルックナー交響曲第7番に登場する珍しい楽器

明日、横浜みなとみらいホールにて行われる港北シンフォニーコンサート 第63回定期演奏会では、4本のワーグナーチューバが使われます。

ここではワーグバーチューバについてご紹介します。

Wt

------------------------------------
1853年の暮、ワーグナーはラインの黄金の作曲に取り掛かります。その中でヴァルハラのモティフには当初トロンボーンを考えていました。しかし、このモティフには、より相応しい音色を求め新しい楽器を用いることにし、スコアの楽器指示には単に”Tuben”(管楽器) とだけ記します。

トロンボーンより、柔らかいけれど芯のある音ということで、当時すでに存在していた同音域の他の楽器(テノールホルンやバリトン)と異なり、ホルン奏者が吹ける楽器というコンセプトでした。

この年ワーグナーは、パリに旅してアドルフサックスの工房で、サクソルン(現代のコルネットやテナーホルン・アルトホルンなどの金管楽器群)を見て感銘を受けており、新しい音色の為の楽器開発は十分可能だと確信していたようです。

ラインの黄金は、ワーグナーのパトロンであるバイエルン王ルートヴィヒ2世から1869年の8月の王の誕生日に初演を行うよう求められていました。しかし上演準備作業は難航、ワーグナーは切羽詰まった挙句、彼の作品の写譜を行なっていたホルン奏者ハンス・リヒターに、この新しい楽器の調達を依頼します。

ハンス・リヒターに請われて、ベルリンのヨハン・モリッツ(本来のチューバの開発者)の工房で試作が行われた事は記録に残っていますが、件の初演でモリッツ工房作の楽器が使われた形跡はありません。

というのも、この初演、予定されていた指揮者のハンス・フォン・ビューローは、ワーグナーとビューローの妻コジマが同棲を始めた為出演を拒否、本来なら出たがり屋のハンス・リヒターも何故か後釜を拒否、ワーグナーはハンス・リヒターを何とか任命しようと王に働きかけますが、王はフランツ・ヴュルナー(『コールユーブンゲン』の作者)を指名。これをワーグナーは脅して辞任させようとするも、ヴュルナー指揮で初演は強行される、という週刊文春も喜びそうなスキャンダラスな展開の傍で、結局楽器の調達は間に合わず、恐らく軍楽隊が使用していた同じ音域の楽器で代用したのだろう、と言われています。

では本当に実際の楽器が使われたのはいつからか?

実は初演のドタバタの直後から、ワーグナーからリヒターには新楽器に関する手紙がなんども書かれており、遅々としながらも開発(というか調達)の努力は続いていたようです。そして記録に残る限りでは、1875年3月1日ミュンヘンのゲオルグ・オッテンスタイナーの工房から最初の楽器が出荷されます。なおオッテンスタイナーはパリで修行した職人で、ワーグナーチューバを発案する切っ掛けとなったパリのアドルフサックス工房のサクソルンは熟知していました。

これ以降、最初の試作を行ったモリッツの工房でも’horntuba’という名前で1877年に提供を開始。1890年には、かのAlexandarが製造を開始、以降バイロイトではAlexanderの楽器が毎年使われるようになります。

かくも難産だったワーグナーチューバ、スコア上は単に Tenor Tuba, BassTubaとのみ指定されるのが慣習ですが、当然これでは他の類似の楽器と区別が付かないという厄介な問題に加え、記譜法がワーグナーですら途中で変更してしまうという程一定せず、しばしば現場の混乱を招いてきました。

現在では、ブルックナーの採用した記譜法が標準とされておりますが、実はF管の記譜法は不思議な書法(ホルンの記法よりも1オクターブ上)です。一説によれば本来のチューバの楽譜とは一眼見て違うことが分かるよう配慮されたとの事ですが、奏者にとっては迷惑な話です。

さて、ワーグナーチューバの形状は、チューバと同様にベルが上に向いていますが、これは単にチューバに似せたものではありません

同じ音域の楽器ホルンはベルが後ろを向き、その音は、背後の壁に反射して会場を回り込んで聴衆の耳に届きます。一方トロンボーンはベルが前に向いており、聴衆にまっすぐ届きます。

しかし、ワーグナーチューバは上に向かい天井に反射した音が聴衆に降ってくる。まさしく天空の城ヴァルハラに相応しいものとして発想されたものなのです。
---------------------------------------------------

演奏会場にはチラシを見せるだけで入場できます。
足をお運びいただければ幸甚です。

2019/01/06

「版」について

今回の演奏会では、ブルックナーの7番をハース版で演奏します。
本日は「版」に関する団員の蘊蓄をお届けします。

---------------------------------------
ブルックナーの交響曲は、作曲時の姿に対し、世間に受け入れられるためには、短縮やオーケストレーションの変更が必要と考えた彼の弟子たちが手を加えた状態で演奏されることが多かった。

この改作は、彼に無断であったり、無理に同意させたりして行われたため、後に彼自身による修正・改訂が行われた。

さらに彼の死後、系統的な校訂・編集が行われた結果、同じ曲に対して、ローベルト・ハースによる校訂版、レオポルド・ノヴァークによる校訂版、という異なるスコアが存在することになった。

第七番は、この2版のあいだで、異なるのは打楽器の有無、程度の、顕著な差が無い珍しい例である。ところが、1音だけ、流通している音源で、明らかに音が違うところがある。

これがまた、ハース版とノヴァーク版、加えて自筆譜でも同じ音であるのに対し、ブルックナーの生前に最初に出版された、グートマン社の版で、音が半音違っているのである。

場所は、第二楽章の練習番号Xから始まるワーグナーチューバによる葬送音楽の5小節目(全体の189小節目;下図)、1つの八分音符に[ナチュラル]が、ついているか、いないかの差なのだが、これがまた目立つ箇所で、この1音でこの場面の雰囲気が全く変わってしまうと言っても過言ではない。

Natural

そもそも自筆譜が[ナチュラル]ありならば、あるのが正解、となりそうなものだが、実際の音源では、[ナチュラル]なしの演奏が半々かそれ以上になっている。私見だが、むしろ[ナチュラル]なしの方が、ブルックナーらしさ、が際立つような気がして、なかなか悩ましい選択肢となっている。

以下に、YouTubeで拾えるありなしそれぞれの演奏をあげてみた。興味のある方は聴き比べていただきたい。ちなみに今回は[ナチュラル]ありで演奏される

[ナチュラル]あり:マタチッチ/チェコフィル、尾高忠明/N響、チェリビダッケ/ベルリンフィル、マゼール/ベルリンフィル、ベーム指揮 ドレスデンシュターツカペレ 等々

[ナチュラル]なし:ヴァント/ベルリンフィル、ハイティンク/ウィーンフィル、カラヤン/ベルリンフィル、ヨッフム /ウィーンフィル、アバド/ルツェルン祝祭O、フルトヴェングラー/ベルリンフィル、ワルター/コロンビアSO、シューリヒト/ハーグフィル、ブロムシュテット/ドレスデンシュターツカペレ 等々
---------------------------------------

演奏会場にはチラシを見せるだけで入場できます。
足をお運びいただければ幸甚です。

2019/01/04

ブルックナー作曲 交響曲第7番

第63回定期演奏会のメイン、ブルックナー作曲 交響曲第7番について、ブルックナーにほれ込んでいる団員の一人が、ここで簡単にご紹介します。
---------------------------------------
この曲は、1885年に、バイエルン国王ルートヴィヒ2世に献呈されている。ちなみに、第八番はオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世に、第九番は神に捧げられている。
ブルックナーの交響曲を評して「ブルックナーは九つの楽章を持つ、一つの交響曲を書いた」というものがある。もちろんこれは、彼の九曲の交響曲(正確には、番号無し、第0番を含め、11曲)は、どの曲を聴いても似たようなものだ、という悪口なのだが、一方で言い得て妙な表現でもある。
彼の交響曲群は、根底で一つながりの、いわば九つの峰を持つ長大な山脈の体をなしている。それぞれの峰は、決して画一的と言うことはなく、しかし、いずれも聴けばブルックナーだ、とわかる。その上で、誤解を恐れずに言い切れば、六番までの交響曲には、まだ物堅い、習作的な気配が残るのに対し、七番以降はそれが吹き払われ、ここからの3峰はより高く、山容が際立つ峻峰である。中でも七番、もっと言えばその第一、二楽章は、他にはない蒼蒼とした麗しさをたたえた秀峰である。
この曲の特徴は、その主題が「歌える」ことであろう。たとえば、五番や九番を紹介するのに、ちょっと歌ってみる、というわけにはいかないが、この一楽章の第一主題は、頭から2オクターブに渡るフレーズであるにもかかわらず、歌になっている。その「歌」は、暁の空が晴ればれと明けていくようでもあり、若者が天に向かって大きく背伸びをしているようでもある。この曲が完成したのは、彼が59歳の時であるが、特に一楽章は、これが60前の人間が書いた曲なのか、と思うような瑞瑞しさがある。
第一楽章を聴くと、“山のあなたの空遠く「幸(さいはひ)」住むと人のいふ”という詩を思い浮かべることがある。第一主題後半の折り重なるような音型は、遙かに続く青い山並みを見渡しているようであり、その果てにある何かへの憧れと期待の高まりを示すようでもある。曲の進行はそのまま、彼方をさして歩き続ける若者の姿のようである。
終盤の強奏のあとの放り出されたような弱奏に続く、391小節からの、ppからの長いクレッシェンドは、「幸」を求めての旅の果て、なお広がる山並みを前にして、「幾山河こえさり行かば、寂しさのはてなむ國ぞ」と胸を一杯にするような、自己陶酔的な若さを感じる。
第二楽章は、友人に宛てた手紙にある、『私はひどく悲しかった。巨匠はもう長くはもたないだろう』という、ワーグナーの死への予感の中で作曲が進められたという。1883年2月14日、前日にワーグナーが死去した、との報らせを受けたとき、アダージョの作曲は半ばまで進んでいた。ワーグナーの死は、一つの時代の終わりであった。彼はこの楽章の終盤、練習記号Xに、ワーグナーチューバによる葬送音楽を加え、巨匠を送った。第二楽章は4月21日に、全曲は9月5日に完成している。
---------------------------------------
演奏会場にはチラシを見せるだけで入場できます。
足をお運びいただければ幸甚です。

2019/01/02

新年あけましておめでとうございます

本年の港北区民交響楽団を宜しくお願いします。
さて11日後の1月13日(日)は、横浜みなとみらいホール大ホールにて、港北シンフォニーコンサート 第63回定期演奏会を行います。指揮は冨平 恭平氏です。
メインはブルックナー作曲 交響曲第7番。当団でブルックナーを扱うのは2004年の第4番以来15年ぶりとなります。
本日はこの場で、ブルックナーの年譜をご紹介します。
---------------------------------------

ブルックナー(Anton Bruckner)は、1824年9月4日、オーストリアのアンスフェルデンに生まれた。ベートーヴェンが第九を完成した年である。
4歳頃からヴァイオリンなどを弾き始め、10歳頃からオルガニストであった父の代わりに礼拝時にオルガンを弾くようになる。11歳で合唱曲を作曲している。13歳で聖フローリアン修道院の児童合唱隊に入った。
21歳で聖フローリアンの助教に就任。23歳で臨時の、27歳で正規のオルガニストとなる。これまでの間、合唱、オルガンの作曲を行っているが、31歳の時、ヴィーンのゼヒターの門下に入り、作曲法を習得するまで、作曲を禁じられる。
このため、再び作曲を開始するのは、37歳になってからであった。
この頃管弦楽法を学んだキツラーの影響で、ワーグナーの音楽に触れ始める。39歳で最初の交響曲ヘ短調(番号無し)を作曲、翌年には第0番を完成。42歳で交響曲第一番を完成。
45歳の時、パリのノートル・ダムでオルガン演奏、フランク、サン=サーンス、グノーらと会っている。49歳(1873年)の9月、バイロイトに赴きワーグナーに会い、交響曲第三番を献呈した。
50歳の時、交響曲第四番“ロマンティック“の第1稿が完成。間を少々端折るが、交響曲第七番は1883年9月5日(59歳)に、聖フローリアンで完成。
この年、ワーグナー没、ブラームスは交響曲第三番を完成している。63歳で交響曲第八番を完成。70歳(1894年)の11月30日、交響曲第九番の第1~3楽章が完成。1896年10月11日没。

---------------------------------------
演奏会場にはチラシを見せるだけで入場できます。
足をお運びいただければ幸甚です。

2018/12/23

《 新団長挨拶 》 団長 河本 計三

2018年春より、団長を富山から引き継ぎました河本と申します。よろしくお願いいたします。

港北区民交響楽団は1986年11月に港北区の呼掛けにより結成され、私は4代目の団長となります。創設より30年以上の月日が流れており、自ずと団員の平均年齢も上がっております。世代の交代を考えるタイミングに入ったのだと思います。

区民響は、やはり、港北区という地元の支援があって、ここまで続けることができたものと思います。現在、団員募集をしておりますが、メンバーの入れ替えをしながら、地元のオーケストラとして港北区民交響楽団を続けてまいりたいと考えております。

以下ご案内の指揮者の下、各曲目を演奏してまいります。変わりつつある区民響を感じていただければ幸いに存じます。お聞きいただいた皆さんに元気を与え、団員自らも元気になれる活動を続けてまいりたいと存じます。今後とも引き続き温かいご支援とご助言をお願い申し上げます。

【今後の定期演奏会ご案内】

  • 2019年1月13日(日) 第63回定期演奏会
    横浜みなとみらいホール
    指揮:冨平恭平
    開場13:30、開演14:00、終演予定16:00
    シューベルト:「ロザムンデ」序曲、 ブルックナー:交響曲 第7番(ハース版)
  • 2019年5日26日(日)  第64回定期演奏会
    横浜市 港北公会堂
    指揮:田部井剛
    チャイコフスキー:交響曲第5番、他
  • 2020年2日2日(日) 第65回定期演奏会
    横浜みなとみらいホール
    指揮:田部井剛

------------------------------------------


昨日22日の合奏練習をもちまして、2018年の区民響としての活動は全て終了しました。

指揮者の冨平先生からは、沢山の宿題を課せられましたので、年末年始は個人練習で繋ぐことになります。そして年明けは5日より合奏練習開始です。
1月13日には、沢山のお客様に足を運んでいただければと存じます。
来る2019年も、港北区民交響楽団を宜しくお願いします。

Img_20181201_184413

2018/12/08

「花みずき祭」に参加しました!

11/11日(日)、日頃練習場所としてお世話になっている神奈川中学校コミュニティーセンターの行事、花みずき祭に当団から木管五重奏が参加しました。

サウンドオブミュージックやジブリのメドレーなどのお馴染みの曲で、お祭りを訪れた方々に楽しんで頂きました。

Dsc_7081_ss

2018/10/19

区民響、平成最後の演奏会のチラシできました!

区民響としては、平成最後の演奏会となります、港北シンフォニーコンサート 第63回定期演奏会は、年明け平成31年(2019年)1月13日(日)、横浜みなとみらいホール 大ホールにて行われます。

曲目はブルックナー交響曲第7番ホ長調(ハース版)と、シューベルトの「ロザムンデ」序曲

入場無料 全席自由席!演奏会当日、入場時にこのチラシをご提示いただければ、1枚で2名様まで入場できます

どうぞお気軽にお立ちよりください。

Pos63m

2018/09/17

親子コンサートの様子

8月26日に実施した親子コンサートの動画の準備ができましたのでお届けします。

ラフマニノフ:パガニーニの主題による変奏曲 第18変奏

ヨーゼフ・シュトラウス:鍛冶屋のポルカ

ボロディン:歌劇「イーゴリ公」から「だったん人の踊り」

2018/09/16

室内楽コンサートのご案内

Cmc20181021r1m

10月21日(日)に、第13回港北区民交響楽団室内楽コンサートを、大倉山記念館ホールにて開催します。弦楽器・木管楽器・金管楽器による様々なアンサンブルをお楽しみください。

入場無料(先着順)ですので、お気軽にお立ちよりください。

チラシはこちらからダウンロードできます。

«御礼

関連アカウント

2019年2月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28    

最近のトラックバック

無料ブログはココログ