ブラームスはお好き?(3)
私にとってブラームスといえば、まずは中学校の卒業式で卒業証書授与の間BGMとして流れていた交響曲第1番4楽章のAllegro non troppoであり、今でもその部分を聞くと、晴れがましくも切ない早春の日のことを思い出します。
その後、何回かブラームス演奏の機会に恵まれましたが、演奏してみると、彼のゲルマン的正しさに満ちた音楽は、早春というより硬いが滋養に富んだ『天然酵母黒パン』のようであり、日頃そこいらの食パンを食している私なぞ、演奏後は達成感とともに少々「おなかいっぱい」にもなるのでした。
それにしても、木管奏者は本当にブラームスがお好き。美味しいソロ、緻密なアンサンブル、演奏者の心を捉えてやまないその音楽をめぐり、一見穏便、実は… の乗り番争いが発生することもしばしば…(怖っ)。
Fg.M
区民響機関紙「ポコ・ア・ポコ」第32号(2005年12月24日発行)より収録
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