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2014/05/19

第54回定演-満員御礼

昨日行われました港北区民交響楽団第54回定期演奏会には、407名のお客様に足をお運びいただき、満員御礼となりました。

ありがとうございました。団員一同深く感謝申し上げます。

弦楽器にとってはかなりの負担になったようですが、ハ長調の曲でまとめたプログラムは如何だったでしょうか?

プログラムに載せた曲目紹介が好評でしたので、ここにも転載します。テーマは「始まり」と「引用」です。

本日の演奏会ではハ長調の曲を3曲お届けします。選曲時に意図したものでなく偶然なのですが、これら3曲には 面白い共通点があります。先ず、いずれも「始まり」に係る音楽であること、そして先人の曲を効果的に引用していることです。

最初に演奏するブラームス作曲「大学祝典序曲」は、実は今日の3曲の中で一番新しい曲になります。

1880年ブレスラウ大学からの名誉博士号授与への返礼として作曲したこの曲は当時の学生によく歌われていた4つの民謡を組み合わせ、驚くべきことに厳密なソナタ形式の音楽としたもので、これから世に出ようとする若者 たちの姿を彷彿させるブラームス円熟期の技の冴える名曲です。
実はオーケストラ初演に先立って親しい人々の前でピアノ連弾によって初演がされていますが、その時の共演者はクララ・シューマン。師シューマンの妻であったクララに会ったのは新進作曲家だったブラームス20歳の時。  そんな若き日の自分の思い出もあるいはこの曲に込められているのかもしれません。

ビゼーが交響曲ハ長調を作曲した時、彼は新進作曲家どころか、まだ弱冠17歳の学生でしかありませんでした。

1855年コンセルバトワールでグノーに作曲を学んでいたビゼーは、師匠の交響曲ニ長調のピアノ編曲の仕事を 仰せつかりました。グノーの交響曲は当時大変好評で、ピアノ編曲版が求められていたのです。
ビゼーは師の曲を徹底的に研究、その成果が交響曲ハ長調となりました。勿論ビゼーが初めて書いた交響曲 です。
予想されるように、ビゼーの交響曲は師の曲の構成を完璧に踏襲しています。ところによっては完全に旋律を引用もしています。調が師匠の曲の調より1音低いのは師への謙りの意図だとのこと。ところが、この同じ「構成図」から出来た音楽は、師の作品を超えて現代でも演奏される佳作となりました。

ビゼーが正に交響曲で作曲家人生を始めるに先立つ10年前、1844年シューマンは後に彼の命を奪うことになる病気、すなわち精神の病の最初の発症を見ました。

シューマンの交響曲第2番は病との戦いの時期に書かれています。そして曲の完成とともに病状は好転し病に 打ち克ったという自信と共に、シューマンは演奏活動を再開、作曲でも多くの傑作を生む時代を迎えます。この曲はそうした再出発を高らかに宣言した音楽なのです。

ところでこの曲の最終楽章は不思議な形をしています。

はじめは提示・展開・再現というソナタ形式を忠実に辿りますが、そのまま終わるかと思いきや、全く新たなメロディーが始まり1楽章冒頭の主題を回顧しつつ壮大で荘厳な音楽で締めくくられます。この終結部(コーダ)は4楽章の 半分の長さを占める程巨大なもので極めて異例と言えるでしょう。

では、この「全く新たなメロディー」とは何なのでしょう?

それは、ベートーベンの歌曲「遙かなる恋人に寄す」の終曲「さあ、受け取っておくれ、この歌を」の引用なのです。歌の大意を示せば下記のようになるでしょうか:

“愛する人へ、ただ憧れの心から生まれたこの歌を受け取っておくれ。その時二人を隔てたものは全て消え失せ、愛する心は愛しい人に届くだろう”(冒頭と最後の歌詞を意訳して繋いだだけですが(^_^;))

シューマンが、これで何を伝えようとしたのかは皆さんで考えてみてください。

さて、この曲を書いて10年程後、20歳のブラームスがシューマンを訪ねて来ます。
彼もまた、シューマンの「歌を受け取った」一人と言えるのですが、それはまた別の物語・・・


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