指揮者に聞く
親子コンサートでのチャイコフスキー特集に続き、55回定期はチャイコフスキー二曲をお届けすることになりました。そこで、今回も指揮をお願いする小澤先生に解説をしていただきました。
先生はチャイコフスキーに対してどのような印象をお持ちでしょうか?
内気な天才。
なのに、
孤独に苦しみ自信を持てなかった人。
今回取り上げる交響曲3番とはどのような曲でしょうか?
チャイコフスキーの交響曲のなかで最も地味な存在の第3番ですが、実は出世作『白鳥の湖』と同じ時期に書かれた作品です。第1楽章、朗らかな第1主題に続いて奏でられるしっとりとしたオーボエのメロディは、有名な『白鳥の湖~情景』のテーマと関連があるように思えます。
そして全体に、バレエのシーンが思い浮かびます…例えば第2楽章は優雅なワルツ、第3楽章は二人の主人公による愛の場面、第4楽章は美しい妖精たちの軽やかな群舞、そしてフィナーレは壮麗な舞踏会…とでもいったような。
スラヴ行進曲、ハフナーを含めてこの演奏会の聴きどころを。
『スラヴ行進曲』では、オーケストラの各楽器の扱いが実に巧みだったチャイコフスキーの長所がみごとに発揮されています。金管や打楽器が大活躍します。
『ハフナー交響曲』は、売れっ子作曲家としてウィーンで活躍を始めたばかりの青年モーツァルトの自信作です。木管楽器の雅な旋律、そしてヴァイオリンをはじめとする弦楽器の、チャイコフスキー作品とはまた一味違った気品のあるサウンドをお楽しみください。
最後に演奏会に向けて区民響メンバーにエールをお願いします。
今春取り上げたシューマン第2、そして今回のチャイコフスキー第3と、意欲的でセンスのある選曲に心からの敬意を表します。それぞれの作曲家やその時代ごとの表現や音色を、ご一緒にとことん究めることができたらと思っています。
小澤先生は更にご自身のブログで詳細を記しています。
1月31日の港北シンフォニーでは、チャイコフスキーを得意(!)とする区民響が滅多に演奏されることのない交響曲3番に挑みます。乞うご期待!
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