小編成で奏でる自然の息吹-《ブラームス作曲セレナード第2番イ長調》
今春の第64 回定期演奏会、1曲目のベルリオーズ作曲「ローマの謝肉祭」序曲が終わると、ぞろぞろと奏者が退場してしまう。まだ1曲終わっただけなのに、もう休憩?
いや、待てよ、良く見てみると、弦楽器の右半分は残ってるな。バイオリンだけがみんないなくなってしまったってことか。打楽器は誰もいなくなってしまって…
その手前の管楽器はどうかな?金管楽器はほとんどいないけど木管楽器は揃ってる。どうなってるんだろう??
・・・こんな光景が見られるはず。
今春の演奏会の2 曲目は、ブラームス作曲セレナード第2番イ長調。この曲は数あるオーケストラ曲でも珍しいバイオリンがない曲で、いつものバイオリンの席でビオラが演奏します。
いつもは影で支えることの多いパートですが、この曲ではバイオリンの代わりにしばしばメロディーを奏でます! そして、バイオリンがいないというこということは・・
初回練習ではこんなやりとりがありました(笑)
それはブラームスの練習初回でした。チューニング、となった時、団員の視線がビオラパートに。ビオラメンバーの視線はトップのA 氏に。そうでした!バイオリンはいなかった!
ビオラトップが起立してのチューニング、あまりの注目度にびっくりしたA 氏は、練習後隣の席のS 嬢に「トップ替わらない?」と言っているのを私は聞いてしまいました。(ビオラY子)
また、この曲では木管楽器が大活躍します。その魅力に心奪われている木管楽器奏者も多いはず。そのおひとりでもあるクラリネットSさんに、この曲との出会いや魅力についてお伺いしました。
この曲との出会いは、今を遡ること?十年前、私がまだ大学生だった頃です。その温かく柔らかく懐かしい『木の響き』に、冒頭の1フレーズですっかり心を奪われてしまいました。
ビオラ・チェロ・コントラバスの中低音に支えられ、弦の響きととけ合いながら、木管楽器群が生きもののように鼓動し呼吸して、時に呼びかけ合い、時に絡み合い、時に一体となって織りなす『木の響き』に!
その合間に、時折り顔を覗かせる優美なホルンも、小粋なエッセンスになっていて素敵です。
私自身は、豊穣な自然や人生経験を重ねた人間の奥深い感情、野外で過ごす快活な気分、吹き抜ける心地よい風、ふと光が遮られて曇り空になる穏やかな夕暮れ、物憂げな心の中をめぐる曖昧な思考、移ろう心もよう…そんなことを自由に感じながら聴いています。
5つの楽章は、それぞれの個性で聴き手を惹きつけますが、作品全体を通して語られているのは『生きる喜び』ではないでしょうか?
区民響ではもちろん初めて、他でもあまり演奏の機会がないブラームス作曲セレナード第2番。
港北公会堂ならでは、それぞれの楽器の響きを身近に感じながらお楽しみください。
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第64回定期演奏会の観覧申し込み締め切りは5月7日(火)
あまり演奏の機会がないブラームス作曲セレナード第2番を生で聴く絶好のチャンスです!
横浜音祭り2019パートナー事業『第64回定期演奏会』
本公演は横浜芸術アクション事業連携イベントとして認定されました。
後援 横浜アーツフェスティバル実行委員会
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